2014年11月26日水曜日

資本主義の無限軌道 -キャタピラー(CAT)-

As what?  Tough guy?  I don't need tough guys.  I need more lawyers.
 映画『Godfather part III』より
コルリオーネ家のドン、マイケル・コルリオーネの悲願は、ファミリーのビジネスを合法化することです。Part Iからずっと「あと5年もしたら・・・」と言い続けています。Part IIでも、それから幾ばくかの月日が流れて初老になったPart IIIでも。そしてあの結末へとサーガは流れていきます。Speak softly love...

2014年11月25日火曜日

明日に架ける価値 -通貨に対する立ち位置-

″ ある家では、実直そうなかみさんが訥々とした声で、毎日丸麺麭三つだけの代価を支払ってくれ、と言った。その頃、小さな丸パン一箇は一万五千マルクした。徹吉はしばらくその部屋を借りたが、かみさんはすでに翌日から、「ドクトルはビール一杯二十五万マルクすることをご存知でしょうねえ。貧しい寡婦がせめて一杯のビールを飲めるように、どうか余計に払ってください」と、哀れっぽく執拗に値を釣り上げにかかるのだった。
北 杜夫 『楡家の人びと 第一部』 新潮文庫
徹吉は第一次世界大戦後のドイツに、医学を学ぶため留学しています。その当時、敗戦国だったドイツは騒然とした社会不安の中、通貨暴落に伴う甚だしい物価騰貴に見舞われています。留学生は逆に手持ち資金の価値が日々増えたため、放蕩三昧の人もいたらしいです。いいなあ。

2014年11月17日月曜日

ダイエット、コーク

「われわれは、朝起きたときが、一番賢明である。が、また、一番心配も多い。というのは、心配はある意味で賢明と同義だ、それは、受け身の賢明さだろうが。愚者は、けっして心配をしない。」
エッカーマン 『ゲーテとの対話(上)』 山下肇訳 岩波書店
過去複数回に分けてコカ・コーラ(KO)をキャッシュ・フローを中心に見てまいりました。

2014年11月14日金曜日

英雄の彷徨 2010-2013 -コカ・コーラ(KO)-

“ グインは鳥をにらみつけた。鳥は、ばかにしたように黄色の目で放浪者を見おろし、くちばしを開いて、「クワーッ」と啼いた。
「もう一度だけきくが、ここはどこだ」
それから目をそらして、グインは云った。ランタン婆はこんどは笑わなかった。
「ダークランド」
「それは、何だ。どこにある」
「あんたの国の裏側に。あんたの見失った時間の中に」

栗本 薫 『樹怪 - 黄昏の国の戦士』 早川文庫 『時の封土』に収録
2010年から2013年のコカ・コーラのキャッシュフローを追っていきます。このころの株価の動向は:

2014年11月7日金曜日

金融危機下の英雄 2005-2009 -コカ・コーラ(KO)-

「フラウ・リヒター? すばらしい。トミー・ブルーだ。何にします?」
相手の手があまりにも小さかったので、ブルーは思わず握手の力を弱めた。
「水はあるかしら」眼鏡越しにぎょろりと見上げて訊いた。
「もちろん」手を上げて給仕を呼んだ。「歩いてきたのかな?」
「自転車で。炭酸なしでお願いします。レモンも入れずに、室温で」
ジョン・ル・カレ 『誰よりも狙われた男』 加賀山卓郎訳 ハヤカワ文庫
引き続きコカ・コーラ(KO)のキャッシュフローを追っていきます。今回は2005年から2009年です。とうとう先の金融危機が発生した期間にはいってきました。まずはKOの株価の動向をみてみます。

2014年11月5日水曜日

2014年11月4日火曜日

岩盤規制の犯人は? -2014年のサイモンとガーファンクル-

"Hiding in my room, safe within my womb.
I touch no one and no one touches me.
I am a rock,
I am an island.
"


Paul Simon作詞 『I Am A Rock』、played by Simon & Garfunkel 

コカ・コーラのキャッシュフローを追いかけるのをちょっと脇にどけておいて、日銀のバズーカ第二弾について・・・