2018年1月31日水曜日

さらば、愛しきドクターペッパー・スナップル・グループ (DPS)

 フランス人はこのような場にふさわしいひとことを持っている。フランス人というのはいかなるときも場にふさわしいひとことを持っており、どれもがうまくつぼにはまる。
 さよならを言うのは、少しだけ死ぬことだ。
レイモンド・チャンドラー 『ロング・グッドバイ』 村上春樹・訳 早川書房 
*原文では「つぼ」の個所に傍点あり。上記引用では色を変えています。
The 3rd Man's  Fundのポートフォリオを初めて公開したのが2014年の春(参考記事『2014年4月のポートフォリオ』)。

その時以来、私がおかれていた(いる)環境への最適解の投資方法(参考記事:『なぜ投資をするのか?』)として米国株式に集中するために、投資信託や一部の日本株式銘柄を放出し、コカ・コーラ(KO)のDebtのジャグリングを嫌ってポジションを減らし(参考記事:『英雄の彷徨 2010-2013 -コカ・コーラ(KO)-』)、一般口座から特定口座へ移すために一瞬ターゲット(TGT)とシェブロン(CVX)を手放したことはありましたが・・・

米国株式銘柄全ポジションまるごと放出というのは初めてです。しかも一番思い入れのあるドクターペッパー・スナップル・グループ(DPS)。

DPSは当ブログを始める約一か月前の2014年3月にNISA口座で獲得、追加でトランプ氏の大統領選勝利のあおりを受けた”必需たちの沈黙“の2016年11月に追加で獲得をしました。

約4年間の間に計$622.2の配当を受け取っています。


赤丸が獲得、矢印が放出のタイミング

私は留学時代からスナップルが好きで、あれが片手にないと勉強ができなかったです。ピーチ味が好きだった。

スナップル以外でもDPSの扱うソーダは、一癖もふた癖もある製品が多く、コアなファンが多いのではないかと推測しています。そう、米国には、シン・ダイトーリョーを推す、いわゆる“スマート”でない方々が数多くおり、DPSは彼らの嗜好をがっちりと掴んでいると信じています。

またそのルートビールに代表されるアメリカンなダサさが感じ取れる製品ラインナップ、アメリカ大陸でしかウケないんじゃないかというガラパゴス・ソーダ群を眺めていると、なんともいえない(あくまで個人的な)郷愁を掻き立てられます。

ジョン・メレンキャンプの『Jack & Diane』を聴きながらDPSのアニュアルレポートを読むひとときがサイコーでした。オッイェー、ライフゴーズオォン・・・

こんな銘柄、ほかにはない。あってたまるか。

なので手放すなどということはちっとも考えていなかった。最低20年は持っていたかった。

今回放出する決断に至ったのは、キューリグ・グリーンマウンテンと一緒になったKDPを保有する気にどうしてもなれなかったからです。あいつらはガラパゴスの珍獣もネコもパンダもいっしょくたに扱おうとしているとしか思えない。

それならさっさと利益確定して、それを原資に自分で納得のいく銘柄を獲得したほうが良い、と考えたので、行動しました。

個別銘柄に投資していると、こういうリスクもありますね。まあ、不可抗力ではある・・・落ち込んでいても仕方がないので次の補充を考えねばならない。

最後のお別れに・・・私が米国留学していた時に大ヒットした映画『羊たちの沈黙』のエンディングシーンのジョディ・フォスターにあわせて、皆さんも一緒につぶやきましょう。

Dr. Pepper...Dr. Pepper...Dr. Pepper...

全然しんみり、しとらんやんけ。

情報開示:この記事を書いている時点でKO285株、TGT45株、CVX64株保有。

このブログのDPSのその他の記事はこちら

2018年1月30日火曜日

キューリグとドクターペッパー・スナップル(DPS)合併 〈改訂版〉

これは望んでいたことではないのですがThe 3rd Man's  Fundのコア銘柄のひとつ、そして私がこよなく愛してやまない銘柄であるドクターペッパー・スナップル(DPS)がキューリグと合併し、キューリグ・ドクターペッパーになるとのニュースが入ってきました。

2018年1月18日木曜日

米国の連続増配当株式のセクター別調査 2017年末

David Fish氏によるDividend Champions Listをもとに、新春恒例の、10年以上連続増配している銘柄の増減をレビューしてみます。 投資するうえで、ほとんど何の参考にもならないかとは思いますが。

2018年1月3日水曜日

投資家K.のアニュアルレポート 2017

それでも、俺は叩きのめされたよ。どうしようもないくらいね。それを言葉で説明することはできない。それはちょうど、あらゆるものを呑みこむるつぼなんだ。気が遠くなるほど美しく、そしておぞましいくらいに邪悪なんだ。
村上春樹『羊をめぐる冒険(下)』講談社文庫 *原文では「るつぼ」の個所に傍点あり。上記引用では色を変えています。
To whom it may concern.

…なんて人が、このブログの読者にいらっしゃるかどうか疑問なのですが。

2017年は、株式投資をやっている人には概ね心地よい追い風が吹いた年だったかと思います。投資家K.のリスク資産への投資の2017年の振り返りと今後の展望をまとめたいと思います。